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部位選びで脂質は3倍以上変わる

「肉は太りやすい」「筋トレには鶏むね肉一択」…実は、肉のカロリーや脂質は部位選びで3倍以上変わります。精肉店「肉の滝沢」2代目が、牛肉・豚肉・鶏肉の部位ごとのたんぱく質と脂質を、日本食品標準成分表(八訂増補2023年)の数値で比較しました。

結論から言うと、高たんぱく・低脂質を狙うなら「鶏むね肉(皮なし)・ささみ」「豚ヒレ」「牛もも・ヒレ(赤身)」が優秀。反対に脂質が多いのは「牛バラ・豚バラ・鶏もも(皮つき)」です。目的に合わせて部位を選べば、美味しく健康管理できます。

目次

部位別栄養比較一覧表

牛・豚・鶏は、同じ100gでも部位によって脂質量が大きく変わります。可食部100gあたりの代表値(生)です。和牛か輸入牛か、皮つきか皮なしかで数値が変わるため、目安としてお読みください。

肉種部位カロリー(100g)たんぱく質(100g)脂質(100g)位置づけ
牛肉ヒレ177kcal20.8g11.2g赤身寄り
牛肉もも196kcal19.5g13.3g赤身寄り
牛肉サーロイン313kcal16.5g27.9g脂身多め
牛肉ばら381kcal12.8g39.4g脂身多め
豚肉ヒレ118kcal22.2g3.7g赤身寄り
豚肉もも171kcal20.5g10.2g赤身寄り
豚肉ロース248kcal19.3g19.2g中間
豚肉ばら366kcal14.4g35.4g脂身多め
鶏肉ささみ98kcal23.9g0.8g赤身寄り
鶏肉むね(皮なし)105kcal23.3g1.9g赤身寄り
鶏肉もも(皮なし)113kcal19.0g5.0g中間
鶏肉もも(皮つき)190kcal16.6g14.2g脂身多め

数値は文部科学省「日本食品標準成分表」八訂増補2023年(食品成分データベース)をもとに、複数部位の代表値を範囲で示しています。産地・個体差・脂身の取り扱いで変動します。※牛肉は和牛・交雑牛・輸入牛で脂質差が大きく、和牛のロース・バラはこの表より脂質・カロリーが高くなる場合があります。

高たんぱく・低脂質ランキング

たんぱく質が多く、脂質が少ない部位のランキングです。筋トレやダイエットの参考に。

※ランキングの「豚もも(赤身)」は、比較表の「豚もも(脂身つき)」とは別条件です。脂身を除くと脂質は大きく下がります。

順位部位たんぱく質脂質エネルギー
1位鶏ささみ約23〜24g約0.8〜1.3g約98〜105kcal
2位鶏むね肉(皮なし)約22〜23g約1.5〜1.9g約105〜108kcal
3位豚ヒレ約22g約1.9〜3.7g約115〜130kcal
4位牛もも(赤身)約20〜22g約4.3〜7.0g約120〜150kcal
5位豚もも(赤身)約20〜22g約3.6g(赤身)約130kcal

鶏のささみ・むね肉(皮なし)と豚ヒレは、脂質が1〜4g程度でたんぱく質が22g前後。肉類の中でもトップクラスの高たんぱく・低脂質です。牛もも・豚ももの赤身も良質で、鉄分やビタミンB群も豊富です。

牛肉の部位の特徴

  • ヒレ・もも・ランプ(赤身):脂質が少なく、たんぱく質が多い。低カロリーでダイエット向き。
  • ロース・肩ロース:脂身が入り旨みがあるが、脂質は多め。
  • バラ:脂質が最も多く、カロリーが高い。角煮や焼肉で少量を楽しむのがおすすめ。

牛肉は和牛か輸入牛かで脂質が大きく変わるのが特徴。和牛は霜降りの脂が多いため、同じロースでも和牛は脂質約26〜38g、輸入牛は約15〜24gと2倍近い差が出ることがあります。カロリーを抑えたいときは輸入牛の赤身や、和牛でもヒレ・ももなど赤身中心を選ぶのがコツです。

豚肉の部位の特徴

  • ヒレ:豚肉で最も脂質が少なく、たんぱく質が多い。ヒレカツ・ソテーに。
  • もも:赤身で脂質控えめ、ビタミンB1が豊富。炒め物・煮物に万能。
  • ロース・肩ロース:脂身が入り旨みが強い。とんかつに。
  • バラ:脂質が多くカロリーが高い。薄切りで炒め物に少量使うのが使いやすい。

豚肉はヒレ・ももの赤身を選べば、鶏むね肉に匹敵する低脂質・高たんぱくになります。脂身を外側から切り取れば、さらに脂質を落とせます。ビタミンB1(疲労回復)が牛・鶏より豊富なのも豚肉の強みです。

鶏肉の部位の特徴

  • ささみ:脂質が最も少なく、たんぱく質が最多。茹で・蒸しに最適。
  • むね肉(皮なし):高たんぱく・低脂質の代表格。蒸し・炒めに。
  • もも肉:旨みと脂のバランスが良く、照り焼き・揚げ物に。皮つきだと脂質が跳ね上がる。

鶏肉は皮の有無で脂質が約3〜5倍変わるのが最大のポイント。むね肉は皮つきだと脂質約5.9〜7.5g、皮なしだと約1.5〜1.9gに減ります。カロリーを抑えるなら皮を取る、あるいは皮なしで買うのが鉄則です。

目的別の部位選び

目的おすすめ部位理由
ダイエット鶏ささみ・むね(皮なし)・豚ヒレ脂質1〜4gで低カロリー・高たんぱく
筋トレ鶏むね(皮なし)・ささみ・豚ヒレたんぱく質22〜24g、脂質最小限
健康維持牛もも・豚もも・鶏もも(皮なし)赤身で鉄・ビタミンB群豊富、脂質控えめ
子ども向け豚もも・鶏もも・牛こま(赤身)柔らかく旨みがあり、食べやすい
たまの贅沢牛ロース・豚バラ(少量)脂の旨みを少量で楽しむ

健康管理なら赤身・皮なしを基本に、たまに脂身の部位を少量楽しむ、というメリハリが長続きのコツです。

よくある質問

肉を食べると太りますか?

部位によります。脂質の多いバラや皮つきもも肉ばかり食べればカロリーは高くなりますが、赤身のヒレ・もも・むね肉(皮なし)なら100gで約100〜150kcal、脂質1〜7g程度に抑えやすいです。部位選びと調理法(揚げすぎない・油を控える)で太りにくく食べられます。

たんぱく質を効率よく摂るならどの肉?

鶏ささみ・むね肉(皮なし)・豚ヒレがトップクラスです。100gあたりたんぱく質約22〜24g、脂質1〜4g。牛もも赤身も約20〜22gで良質です。揚げ物より茹で・蒸し・炒めのほうが余分な脂を抑えられます。

和牛と輸入牛は何が違いますか?

脂質の量が大きく違います。和牛は霜降りが入り脂質が多め、輸入牛は赤身が強く脂質が控えめです。同じロースでも和牛のほうがカロリー・脂質が高くなる傾向があります。カロリーを気にするなら輸入牛の赤身、あるいは和牛でもヒレ・ももを選ぶのがおすすめです。

鶏肉の皮は取った方がいいですか?

カロリー・脂質を抑えるなら取るのがおすすめです。むね肉は皮つきで脂質約5.9〜7.5g、皮なしだと約1.5〜1.9gに減ります。皮の旨みを楽しみたいときは皮つきもも肉を少量にするなど、バランスで調整してください。

調理の加熱基準はありますか?

食品安全の基本として、鶏肉・豚肉・ひき肉・成形肉は中心温度75℃で1分以上の加熱が推奨されています(厚生労働省「食品」)。牛肉の赤身塊肉は表面をしっかり焼けば中心は好みの焼き加減で楽しめる部位がありますが、ひき肉や鶏豚にはこの例外は適用されません。

まとめ

牛肉・豚肉・鶏肉の部位別比較、おさらいです。

  • 部位で脂質は3倍以上変わる — 赤身とバラ・皮つきで大きな差
  • 高たんぱく・低脂質の代表 — 鶏ささみ・むね(皮なし)・豚ヒレ・牛もも赤身
  • 脂質が多い部位 — 牛バラ・豚バラ・鶏もも(皮つき)
  • 牛肉は和牛/輸入牛で脂質差 — 和牛は脂多め、輸入牛は赤身強め
  • 鶏肉は皮の有無で大きく変わる — カロリーを抑えるなら皮なし
  • 目的で選ぶ — ダイエット/筋トレ/健康維持/子どもで部位を使い分け

お肉の選び方の基本は「精肉店が教える、家庭で失敗しない肉の選び方」で、鶏むね肉のパサつき防止は「鶏むね肉をパサつかせない3つのポイント」で、子ども向け豚肉おかずは「子どもが喜ぶ柔らかい豚肉のおかず」でご紹介しています。

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