こんにちは、がくです。福島県白河市で肉屋「肉の滝沢」をやっています。
前回は「病気と向き合う中で見つけた小さな幸せ」というテーマで、世界の出来事との比較や毎日の健康管理について書きました。今回はその続きとして、家族や孫との時間の中で見つけた幸せについて書いてみようと思います。28年間1型糖尿病と付き合ってこられたのは、まわりの家族の存在があったからこそだと、あらためて感じています。
診断当時、家族が見せてくれた変化
33歳で1型糖尿病と診断されたとき、うちの奥さんはとても太っ腹な人で、「命を失うような大病ではなく、これからの生活習慣を見直せば何とかなる」と、割と楽観的に受け止めてくれました。深刻になりすぎず、前向きに構えてくれたことは、当時の自分にとって大きな支えになったと思います。
それ以来、奥さんはタンパク質や炭水化物のバランスを考えて食事を整えてくれるようになりました。そして今でも「本当に体にいい食材は何なのか」を、夫婦で一緒に考え続けています。これも、この病気のちょっとした「弊害」なのかもしれません(笑)。
振り返って思うのは、完璧にやろうとしなくていい、ということです。うちの場合は、夫婦で一緒に考える姿勢を持つこと、そして分かったことを少しずつでも実践してみること。この積み重ねが、結果的に長く続けられるコツだったのかなと感じています。ご家族に協力してもらいたいときは、いきなり厳格なルールを作るより、まず一緒に「どうしたらいいか」を考えるところから始めてみるのがいいかもしれません。
実際、2型糖尿病の患者を対象にした研究では、家族が食事管理などに協力的にかかわることが、糖尿病のセルフマネジメントや血糖コントロールの実感に良い影響を与える可能性があると報告されています(CareNet、Gu et al., 2025)。1型糖尿病を対象にした研究ではありませんが、家族の関わり方が本人の取り組みに影響するという点は、私自身の実感にも近いものがあります。もちろん、家族の関わり方によっては負担に感じてしまう場合もあるかもしれないので、あくまで無理のない範囲で、我が家に合ったペースで続けるのがいいのだと思います。
孫たちと過ごす日常の中で感じる幸せ
うちには孫が5人います。男の子が3人、女の子が2人。一番上はもう小学生になり、一番小さい子はまだ幼児です。娘たちの家族は2つとも近所に住んでいるので、孫たちはほぼ毎日のように顔を見せてくれます。お店に来たり、家の中や外で運動会のようにはしゃいだりしていて、毎日にぎやかです。
保育園や幼稚園、小学校の行事にはできるだけ家族総出で応援に行くようにしていますし、家での食事はもちろん、誕生会やクリスマス会、父の日・母の日のイベントなど、孫が5人もいると2ヶ月に1回くらいは何かしらの行事になってしまいます。忙しいと言えば忙しいのですが、これがなんとも幸せな忙しさだなと感じています。
孫たちは、私がお腹にインスリンの注射を打つ姿を見ると、「痛くないの?」「なんでそれを打つの?」と、素直に聞いてきます。私はいつも「ちゃんと栄養のあるものを3食食べなかったから、こうなったのかもね」というような、ちょっと自虐まじりの簡単な言い方で答えるようにしています。子どもにも分かりやすく、深刻になりすぎない伝え方を、自分なりに探ってきた結果です。
実際のところ、1型糖尿病は自己免疫の仕組みによって起こる病気で、食生活が直接の原因ではないとされています。生活習慣が関係することの多い2型糖尿病とは異なるタイプの病気です(日本糖尿病学会)。子どもに説明するときはあくまで分かりやすさを優先していますが、もし詳しく知りたい方は、こうした違いも知っておいていただけたらと思います。
娘との関わり
娘は2人いて、2人とも素直で明るく育ってくれました。進路のことでは本気で激論を交わしたこともありましたが、それも娘たちのことを真剣に考えていたからこそだったのだと、今になって思います。そんな娘たちが家庭を持ち、近くで孫たちと賑やかな時間を作ってくれていることに、何より感謝しています。本気で向き合ってくれる家族がいることのありがたさを、年を重ねるほどに感じています。
ただ、家族との関わり方は人それぞれだと思います。近くに頼れる家族が少ない方、事情があって距離を置かざるを得ない方もいらっしゃるでしょう。そうした場合でも、主治医や同じ病気を持つ方同士のコミュニティなど、家族以外に頼れる先を持っておくことが、同じように支えになるのではないかと思います。
おわりに
太っ腹な奥さんの支え、素直に育ってくれた娘たち、そして毎日のように顔を見せてくれる孫たち。こうした家族との時間の積み重ねが、28年間1型糖尿病と付き合いながらも前向きに過ごせている一番の理由なのかもしれません。次回以降は、我が家の犬や猫との日常についても書いてみようと思っていますので、楽しみにしていてください。
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