こんにちは、がくです。福島県白河市で肉屋「肉の滝沢」をやっています。
今回は、風邪や発熱など体調不良になったときのインスリン調整と食事の工夫について書いてみます。糖尿病の管理は「いつも通り」を保つことが基本ですが、体調が崩れたときはその「いつも通り」が一番難しくなる場面でもあります。28年の中で経験してきた対処法を、実体験を中心に振り返ってみます。
体調不良時(シックデイ)の基本知識
糖尿病の管理では、風邪や発熱などで体調が崩れて食事や水分が十分にとれない状態を「シックデイ」と呼び、家庭での対応の基本を「シックデイルール」と呼ぶそうです。基本として「安静と保温」「水分と炭水化物の確保」「インスリンは自己判断で中断しない」などが挙げられています。
特に1型糖尿病のように体内でインスリンがほとんど作られないタイプの場合、注射を自己判断で中断してしまうと、糖尿病性ケトアシドーシスという危険な状態につながる可能性があるとされています。食事が摂れないときでも、基礎となる持効型インスリンは原則継続し、食事に合わせて打つ追加のインスリンは食事量や血糖値に応じて調整するのが一般的な考え方だそうです(糖尿病情報センター)。また、発熱などの感染があると、食事が摂れなくても一時的に血糖値が上がりやすくなることがあり、その場合は追加のインスリンを普段より多めに打つことがあるとされています(太田西ノ内病院)。
自分なりのシックデイルール
自分の場合、体調が悪いと感じたときはまず血糖測定の回数を増やします。目安として150〜200くらいに収まるように意識しながら、その数値を見てインスリンの量を調整しています。高いときは増やし、低いときは減らす。増減の幅は普段の1〜2単位程度が目安です。大きく動かすというより、数値を見ながら小刻みに合わせていくイメージです。
体調不良のときにこまめに血糖を測定して数時間おきに状態を確認することは、一般的にも勧められている対応だそうです(太田西ノ内病院)。
食事がまともに摂れないときは、カロリーメイトのプロテインバーや経口補水液、ポカリスエットを利用することが多いです。これらは実際に体に入りやすく、水分と多少のエネルギーを補うのに役立っている感覚があります。一方で、オロナミンCはあまり良くありませんでした。元気が出そうなイメージで飲んだこともありますが、自分の場合は体調不良時の選択としては合わなかった経験があります。
一番大変だった体調不良の経験
これまでで一番大変だったのは、コロナにかかったときです。保険の効かない高価な薬を医師に処方してもらい、それを飲みながら、ひたすら水分をとって寝ているという状態でした。このときは血糖値が普段より上がりやすく、いつも以上に測定と調整を意識する必要がありました。お店は思い切って休みました。無理に開けようとせず、体を優先したのは、今振り返っても正しい判断だったと思っています。
仕事を止められない立場だからこその工夫
肉屋という仕事は、体調が悪いからといって簡単に休めるものではありません。それでも無理をしすぎないように、体調不良のときは「30分働いて1時間休む」くらいのペースで作業をするようにしています。全部を一気にやろうとせず、区切りながら少しずつ進める。この考え方は、長年この仕事と病気を両立させてくる中で、自然と身についた工夫です。
ただ、どうしても断れない仕事、やらなければいけない仕事があるときは、このペースを守れないこともあります。そういうときは体への負担が大きくなる分、いつも以上に血糖の測定と調整を意識するようにしています。理想通りにいかない場面があるのも、現実として受け止めています。
24時間以上ものが食べられない場合や、血糖値が350mg/dL以上の高い状態が続く場合、嘔吐や下痢が続く場合、意識がぼんやりするなどの症状がある場合は、早めにかかりつけの医療機関に相談することが勧められています(函館共立病院)。
今日から意識できること
- 体調が悪いと感じたら、まず血糖測定の回数を増やす
- 食事が摂れないときの「自分に合う」水分・エネルギー補給の手段をあらかじめ決めておく
- インスリンは自己判断で完全に止めず、数値を見ながら小刻みに調整する
- 無理をせず、区切りながら動くペースを自分の中に持っておく
おわりに
体調不良のときほど、いつも通りにやろうとすると逆に無理が出ます。28年の中で、少しずつ「こういうときはこうする」という自分なりのルールができてきました。完璧を目指すのではなく、その時々でできる範囲で調整していく。そんな姿勢が、結果的に長く病気と付き合っていくコツなのかもしれません。次回もまた、日々の暮らしの中で見つけた工夫について書いていこうと思います。
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